
インビザラインは、マウスピース矯正のひとつです。ここではインビザライン矯正の具体的なメリット・デメリットや費用相場、治療の流れなどについてご紹介します。
インビザラインとは?
インビザラインとは、アメリカのアライン・テクノロジー社が1999年に開発した、矯正歯科治療のひとつです。コンピューターでデザインされたオーダーメイドのマウスピースを使うため、幅広い症状に対応できる治療方法です。2020年10月時点で、世界100カ国以上の国で900万人を超える人がすでに治療を受けました。
インビザライン矯正がおすすめの人
インビザライン矯正は、以下のような方におすすめです。
・歯列矯正していることを知られたくない方
矯正治療として、よく知られているのはワイヤー矯正です。この方法は幅広い症状に対応可能ですが、ワイヤーを歯の表面に取り付けるためどうしても目立ってしまいます。それに対してインビザライン矯正は、透明のマウスピースを装着するため、ほかの人から気づかれにくい点が特徴です。
・矯正中の痛みが気になる方
歯列矯正はワイヤーやマウスピースなどの矯正装置で、少しずつ歯を移動させていくため痛みを伴うことがあります。この点、インビザラインは蓄積されたデータから、もっとも効率のよい矯正方法をコンピューターでシミュレーションします。緻密に計算された治療計画に基づき、マウスピースを7~10日に1回交換して歯を0.25ミリずつ動かしていきます。そのため、違和感や痛みを抑えながら治療を進められるのです。
・金属アレルギーが心配な方
ワイヤー矯正は金属の矯正装置を使用するため、体質によってはアレルギーのリスクがあります。インビザライン矯正で使用するマウスピースは、ポリウレタン製の厚さ0.5ミリの素材なので、金属アレルギーの心配はありません。
・矯正中にお口の中をできるだけ清潔に保ちたい方
ワイヤー矯正は、常時矯正装置を付け続けなければなりません。また、装置に食べかすなどが詰まりやすいといわれており、矯正期間中は特に気を付けて歯磨きをする必要があります。これに対して、インビザラインで作成するマウスピースは取り外し可能です。食事の際はマウスピースを外し、食後に歯磨きをして清潔な状態に保った上で装着できるので、お口の中をできるだけ清潔に保ちたい方に向いています。
インビザライン矯正のメリット・デメリット
インビザライン矯正にはどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。以下、それぞれ3つずつ解説します。
インビザライン矯正のメリット
・矯正装置が目立たない
インビザラインで使用するマウスピースは、透明な素材からできています。ワイヤー矯正と比べて、あまり目立たないのが大きなメリットのひとつです。
・幅広い症例に対応
ワイヤー矯正とマウスピース矯正を比較した場合、対応できる症例に関しては一般的にワイヤー矯正の方が広いとされています。しかし、インビザラインはマウスピースでありながら、抜歯が必要な場合やひどい出っ歯、受け口・しゃくれといった反対咬合などにも対応しています。
・痛みが少ない
ワイヤー矯正の場合、金属の矯正装置が口の内側を傷つける場合があります。それに対して、インビザラインで使用するマウスピースは、口内を傷つける心配が少ないとされています。また、上述したように少しずつ矯正を進めるため、違和感や痛みが少ないといえます。
インビザラインのデメリット
・自己管理が求められる
ワイヤー矯正は24時間装着し続けますが、インビザラインのマウスピースは自分で装着しない限り矯正はできません。一般的に装着時間は1日20時間以上なので、食事以外は睡眠中も含めてずっと装着し続ける必要があります。そのため、自己管理が矯正効果にそのまま直結しているといっても過言ではないでしょう。
・すべての症例に対応しているわけではない
インビザラインが一般のマウスピース矯正より、幅広い症例に対応している点について触れましたが、どのような場合でも100%インビザラインで治療できるわけではありません。歯列だけでなく、口腔内の状況や患者さん自身の希望などを考慮すると、別の治療法を選択したほうがよいこともあります。
・気軽に食事ができない
インビザライン矯正では、マウスピースを装着したままの食事は基本的にNGです。マウスピースを傷つけたり、歯周病や虫歯につながったりする恐れがあるからです。そのため、ちょっとおやつを食べるときや、味見するときは不便を感じるでしょう。
インビザライン矯正の費用相場
インビザライン矯正の費用相場は歯の状態や治療内容、マウスピースを交換する回数により変わるため一概にはいえませんが、約30~100万円程度が相場と考えておきましょう。具体的な金額に関しては治療前に歯科医院で診察してもらい、カウンセリングを受けた上できちんと確認する必要があります。
インビザライン矯正の費用について詳しくはこちら
マウスピース矯正(インビザライン)
インビザライン矯正の治療の流れ
インビザライン矯正の治療は、一般的に以下の流れで行われます。
カウンセリング
まずは歯科医院に足を運び、自分の歯の悩みを歯科医に相談しましょう。インビザラインについて理解を深め、わからない点は質問しておくことが大切です。こうしたカウンセリングを、無料で行っている歯科医もあります。
検査・スキャン~治療計画の確認
虫歯や歯周病の有無を確認し、歯の状態をスキャンします。それに基づいて治療計画をシミュレーションし、今後の治療をどのように進めるか歯科医から説明があります。同意書を作成し、本格的な矯正治療がスタートします。
矯正治療
インビザラインによって作成されるマウスピースを、7~10日に1回交換して少しずつ歯を動かしていきます。頻繁に通院するのが難しい場合は、マウスピースをまとめて受け取り、自宅で定期的にマウスピースを交換するケースもあります。その場合でも3~6カ月に1回は通院し、矯正の経過を写真撮影してモニタリングします。
保定
矯正期間が終了しても、約半年間は保定期間とされています。保定期間とは、歯が元の状態に戻らないように、透明なマウスピースの装着を継続する期間です。その後は経年変化の予防に、リテーナーと呼ばれる保定装置を付けますが、時間の経過とともに装着時間は短くなり、最終的には週1回夜間のみの使用になります。
インビザライン矯正をする上での注意
インビザライン矯正を行う際に、注意したい点をまとめました。
マウスピースを定期的に交換する
インビザラインは蓄積された膨大なデータを基に、最適な治療計画をシミュレーションします。マウスピースを7~10日に1回交換して歯を動かすため、医師の指示に従ってマウスピースの交換タイミングをきちんと守りましょう。ずっと同じマウスピースを付けていても、理想的な矯正効果は得られません。
毎日の装着時間を守る
インビザラインで矯正効果をきちんと発揮するためには、マウスピースの装着時間をきちんと守るのが重要です。一般的に1日20時間以上の装着が必要のため、基本的に食事以外の時間は付け続けなければなりません。
食事中は外す
できるだけ長い時間装着していたほうがよいマウスピースですが、食事のときはきちんと外しましょう。付けたまま食事をするとマウスピースを傷つけたり、コーヒーやワインなどで色が付いたりする恐れがあります。
インビザライン矯正に関わるよくある質問
インビザライン矯正に関わる、よくある質問をいくつかまとめてみました。
マウスピースはどのようにお手入れすればよいですか?
取り外した際に水ですすぎ、できればやわらかい歯ブラシでブラッシングしましょう。マウスピース専用の洗浄剤がありますので、1週間に1度は洗浄をおすすめします。マウスピースだけでなく、取り外した際は歯磨きとフロスをして、お口の中を清潔に保つようにしましょう。
治療期間はどのくらいですか?
インビザラインの治療期間は3~6カ月といわれています。ただし、個人の歯の状態などによっても大きく異なるため、目安としては4~9カ月間とお考えください。
ホワイトニング治療も同時に行えますか?
インビザラインマウスピースの内側に、ホワイトニング用のジェルを塗れば、矯正治療と同時にホワイトニングも行えます。これもワイヤー矯正ではできない、インビザライン矯正のメリットといえるでしょう。
前歯だけの矯正もできますか?
インビザラインが治療対象にしているのは、原則として全体矯正です。インビザラインの料金は、矯正する歯の本数で計算ではないため、全体矯正でも部分矯正でも基本的に同じ費用がかかります。そのため部分矯正ならば、インビザライン以外のマウスピース矯正かワイヤー矯正も検討してみましょう。
まとめ
インビザラインのメリット・デメリットや治療の流れ、注意点などをご紹介しました。インビザラインは数多くの実績がある治療法ですが、自分の歯の悩みを解決する治療に最適かどうか、歯科医ともよく相談してみましょう。
東京先進医療クリニックについて

「治療中の苦しさや恐怖心は仕方がない」「歯科へは何度も通うもの」と思っていませんか?東京先進医療クリニックでは、患者様のストレスに徹底的に寄り添うことに努めています。全身麻酔による歯科治療が可能であることも、そのうちの一つです。
先進的な機器を揃えた設備と高度な技術を持った医師、スタッフ一同でご来院お待ちしております。
監修ドクターの紹介

学歴
2003年 愛知学院大学歯学部 卒業
経歴
2003年 医療法人林歯科医院 勤務
2009年 ロイヤルデンタル林 開業
2016年 中之島デンタルクリニック 院長
2018年 東京先進医療クリニック 入職
資格
Invisalign CERTIFICATE
マウスピース矯正(インビザライン)の関連記事
一覧を見る



当院までのアクセス
-
所在地:
〒107-0052 東京都港区赤坂6-6-3
-
アクセス:
東京メトロ千代田線「赤坂」駅より
徒歩3分
東京メトロ銀座線・南北線「溜池山王」駅より
徒歩7分
東京メトロ銀座線・丸ノ内線「赤坂見附」駅より
徒歩10分