
ホームホワイトニングは、マウスピースを用いて自宅でホワイトニングを行う方法です。1回あたりの費用相場は、16,500円~33,000円(税込)です。マウスピースは破損や紛失してしまった場合作り直しが可能ですが、できたら長く使いたいと考える方が多いでしょう。本記事ではホームホワイトニングの費用相場や、メリット・デメリット、マウスピースを長持ちさせるコツなどを解説します。
マウスピースを使用したホームホワイトニングとは?
ホームホワイトニングは、患者さまにあわせたマウスピースを作成し、自宅でホワイトニングをする方法です。マウスピース内に薬剤を塗布し、数時間程度マウスピースを装着します。それを2週間~3週間程度続けることで、徐々に歯を白くしていくのです。
オフィスホワイトニングもありますが、こちらは歯科医院で医師や歯科衛生士がホワイトニングをしてくれます。短期間で歯を白くできますが、1回の施術費用はホームホワイトニングよりも高額です。
ホームホワイトニングのメリット・デメリット
ホームホワイトニングのメリットは、下記の6つです。
・ 自宅でできる
・ 自分のペースでできる
・ 効果が長持ちする
・ 自然な仕上がり
・ さまざまな歯列の状態に対応している
・ オフィスホワイトニングよりも安価
オフィスホワイトニングと比べて、時間をかけてホワイトニングをするので効果を得られる時間が長く、定期的なケアを行えば、1年~2年は効果が持続するでしょう。また、患者さまにあったマウスピースを作成するため、幅広いケースに対応できることもメリットです。
反対に、ホームホワイトニングのデメリットは以下のとおりです。
・ 時間がかかる
・ 食事に制限がある
・ 毎日自分でケアをしなければならない
・ 知覚過敏症による痛みが生じることがある
マウスピースの装着中、コーヒーやお茶、ワインなどの着色性が強い飲み物や喫煙は避ける必要があります。また、マウスピースの洗浄や装着時間の管理などすべて自分で行うのも面倒に感じるかもしれません。ホワイトニング用の薬剤によっては歯の神経が刺激を受け、しみたり痛みを感じたりするケースもあります。その場合は、速やかに歯科医に相談しましょう。
ホームホワイトニングについてより詳しい効果を知りたい方は、下記の記事も参考にしてください。
ホームホワイトニングとは?効果とオフィスホワイトニングとの違いを紹介
オフィスホワイトニングとの違い
オフィスホワイトニングは、歯科医院で行うホワイトニングです。歯科医師や歯科衛生士がホワイトニングをしてくれるので、短い時間で歯を白くできます。結婚式や面接など、大事な日のためにホワイトニングをしたい方に適しているでしょう。
オフィスホワイトニングとホームホワイトニングの違いを、下表にまとめました。
オフィスホワイトニング | ホームホワイトニング | |
---|---|---|
施術・装着時間 | 1回の施術:30分~1時間 | 装着時間:最短30分~最長寝ている間ずっと |
施術・装着期間 | 1回の施術で効果を実感 | 2週間~3週間 |
効果の持続期間 | 3カ月~6カ月 | 1年~2年 |
費用相場(税込) | 11,000円~55,000円 | 16,500円~33,000円 |
白さ | 1回で実感できる白さ | 自然な白さ |
下記記事では、オフィスホワイトニングの詳細を解説しています。オフィスホワイトニングのメリット・デメリットや費用相場を知りたい方は、ご覧ください。
オフィスホワイトニングとは?効果・メリット・デメリットを紹介
ホームホワイトニングでも歯科医師の診断を受けるべき理由
ホームホワイトニングで使うマウスピースや薬剤は、インターネットでも購入できます。しかし、歯科医師の診断を受けて患者さま専用のマウスピースを作成し、歯科医院で薬剤を購入するのがおすすめです。
市販のマウスピースはオーダーメイドではないので、歯に合わない恐れがあります。歯に合わないマウスピースを使用してホワイトニングを行うと、薬剤がきちんと歯に浸透せず効果が薄れてしまうのです。さらに、マウスピースと歯の隙間から薬剤が漏れ、歯茎や喉に流出するリスクもあります。歯茎に長時間薬剤が浸透すると、炎症を起こすかもしれません。薬剤が喉から胃に流れると、濃度の強い薬剤の場合、胃が荒れる可能性もあります。
マウスピースの作り直しが必要なケース
ホームホワイトニングで使用するマウスピースは、患者さまの歯にフィットすることが重要です。以下の場合は作り直しが必要です。
①装着時に違和感を感じる
マウスピースを装着した際に、緩みやきつさなどの違和感があれば作り直しましょう。マウスピースは、薬剤の種類によって長時間装着することもあります。違和感があると、毎日使用するのが億劫になり、ホワイトニングが正しく行えません。
②マウスピースに穴、亀裂がある
マウスピースに欠損があれば、作り直しましょう。ホームホワイトニングで使用するマウスピースは、厚さ1mm程度の透明な樹脂で作られています。歯とマウスピースの間に隙間があると、余分な力がかかり破損する恐れがあります。歯ぎしりや食いしばりの癖がある場合も、マウスピースに穴が空いたり、割れたりするケースもありますので気を付けましょう。
③マウスピースが歪んでいる
何らかの原因でマウスピースが歪んでフィットしなくなったら、作り直しが必要です。樹脂製のため、お湯での洗浄や直射日光、高温は歪みの原因になります。
無理に合わないマウスピースを使い続けるリスクとは?
マウスピースを作り直すのは面倒に感じるかもしれませんが、合わないものを使用することは、複数のリスクを伴います。リスク内容について下記で解説します。
ホワイトニングの効果を感じにくい
マウスピースが歯にきちんとフィットしていないと、薬剤が浸透せずホワイトニングの効果を得られにくくなります。また、緩い部分ときつい部分があっても効果に差が出てしまうため、きれいに仕上げることが難しくなります。
口内の炎症が起きる
歯とマウスピースの隙間から薬剤が漏れてしまい、歯茎に長時間浸透すると炎症を引き起こす恐れがあります。特に、歯周病の方やその傾向が強い方は、歯肉の炎症が酷くなってしまうでしょう。
胃の炎症が起きる場合もある
合わないマウスピースを装着していると薬剤が歯に浸透しないばかりか、喉から胃に流れていってしまうこともあります。濃度の高い薬剤を使用していると、胃が荒れるかもしれません。
ホワイトニング剤が無駄になる
合っていないマウスピースを使用すると、薬剤が漏れ出てしまうばかりか、唾液が薬剤に混ざりその効能を薄めてしまう可能性があります。適正量では効果が得られず、余分に薬剤を消費することになるでしょう。想定の必要量より多く薬剤を使うので、出費もかさみます。
ホワイトニングでマウスピースだけ作りたい場合はどうする?
薬剤は自分で購入し、マウスピースだけ作成したい場合は歯科医院で作る方法と、自分で作る方法、どちらかを選択します。それぞれのメリット・デメリットを説明します。
歯医者で作る
歯科医院でマウスピースを作成する最大のメリットは、自分の歯列とぴったり合ったものを作れることです。適切なマウスピースを使用すれば薬剤が漏れることはないので必要最低限の薬剤で、最大限の効果を得られます。反面、自分で作るよりは高額になり、不具合があれば通院して作り直してもらう必要があるので、時間がかかります。
自分で作る
キットを購入し、自作することも可能です。沸騰させたお湯にU字型の樹脂を入れ、温めて柔らかくします。お湯を切ってから歯にはめて、噛んだり指で押さえたりしながらフィットさせていくのです。キットは1,000円~2,000円ぐらいで購入できるので、歯科医院で作成するより安く済みます。また、破損したときもすぐに作り直せます。しかし、フィット感が不十分なことが多く、意外と作るのが難しいことがデメリットです。さらには、正確に型取れないと歯並びを変えてしまうこともあるため、やはり歯科医院にて作成することをおすすめします。
マウスピースを使ったホワイトニングの流れ
マウスピースを使用したホワイトニングの流れを説明します。歯科医院によって多少流れの違いはありますが、おおまかな手順は同様ですので参考にしてください。
現在の歯の色と目標の歯の色を確認
歯科医院にてカウンセリングを行い、患者さまの現在の歯の色と、希望する歯の白さを確認します。どの程度白くしたいかで、薬剤の濃度が変わります。また、虫歯の治療や歯石の除去はホワイトニング前に完了させます。
マウスピースを作成
カウンセリングをもとに、患者さま専用のマウスピースを作成します。1人ずつの歯列に合わせたマウスピースを作成することで、薬剤の効果を最大限に得られるようになります。
マウスピースに薬剤を入れて装着
完成したマウスピースを持ち帰り、自宅で歯磨きをしたあと、マウスピースに薬剤を塗布します。歯1本につき米1粒分程度の薬剤を注入し、マウスピースを装着します。装着時間は薬剤の濃度によって異なるため、歯科医院での指示通りに装着しましょう。
ホワイトニングをする
特に問題がなければ、上記を2週間~3週間程度続けます。これにより徐々に歯が白くなっていきます。毎日行うことが鉄則ですので、装着を忘れないように気を付けましょう。
歯科医院で色のチェック
2週間~3週間後に歯科医院へ行き、色の具合などを確認します。
マウスピースを使ったホワイトニングの費用相場
マウスピースを使ったホームホワイトニングの1回あたりの費用相場は、16,500円~33,000円(税込)です。使用する薬剤や、オプションなどで多少前後します。また、ホワイトニングは基本的に保険適用外です。
下記の記事でホワイトニングの保険適用や、費用相場について詳細を解説しているので、気になる方はぜひご覧ください。
ホワイトニングに保険は適用される?
ホワイトニングの種類・効果・費用相場は?
マウスピースの効果的な使い方~時間・頻度~
ホワイトニングの効果をきちんと得るためには、マウスピースを効果的に使う必要があります。装着期間は全体で2週間~3週間を要し、毎日装着します。装着の頻度は1日1回です。薬剤によって装着時間は異なりますが、2時間程度のケースが多いです。寝る前に丁寧に歯磨きをしたあと装着する場合は、装着時間の超過に気を付けましょう。
マウスピースのお手入れ方法
マウスピースは水洗いしましょう。樹脂製のため、お湯で洗うと柔らかくなり歪んでしまう可能性があります。指でやさしく洗い、細かい部分はブラシが一束にまとまっているタイプのワンタフトブラシを使用すると、薬剤が落としやすいです。乾かす際には自然乾燥か、ドライヤーの冷風で乾かしましょう。
マウスピース専用の洗浄剤がドラックストアなどで購入できるので、週に1回程度は洗浄剤を使用すると清潔感がアップするでしょう。
ホワイトニングの効果を感じにくい時の対処法
ホワイトニングの効果を感じにくいときは、歯科医師に相談しましょう。歯の色が濃い場合や、服用している薬の副作用で歯が重度に変色している場合などは、効果が実感しにくいかもしれません。マウスピースを作成する際のカウンセリングで、自分の歯の色を確認し、目指す白さやホームホワイトニングを続ける期間を担当医とよく相談することが重要です。
ホワイトニングで使うマウスピースを長持ちさせるためのコツ
ホワイトニングで使用するマウスピースは薄くて柔らかい素材のため、着色や破損の恐れがあります。長く使うための5つのポイントを解説します。
コーヒー、紅茶、ワインなどを控える
ホワイトニング中は、飲食物に気を付けましょう。コーヒー、紅茶、ワイン、カレー、ミートソース、醤油、ソース、ケチャップなど色の濃い飲食物、調味料は歯を黄ばませる原因の1つです。また着色を助ける働きがある着色補助食品のアルコール、炭酸飲料、柑橘系食品、お酢などもあわせて避けましょう。喫煙も歯を変色させる原因ですので、控えましょう。
水でやさしく洗う
マウスピースは樹脂製のため、お湯での洗浄は禁物です。柔らかくなり、マウスピースの形が歪んでしまいます。水でやさしく洗いましょう。
ハードケースに入れて保管する
誤って踏んでしまったり、手で強く押してしまったりすると割れる恐れがあるので、ハードケースでの保管がおすすめです。また、高温に弱いので涼しいところに置いておきましょう。
歯ぎしりに気を付ける
歯ぎしりや食いしばりで強い負荷をかけると、破損する可能性があります。なるべく歯ぎしり癖などは改善していきましょう。
歯科医院で定期的にチェックする
歯科医院で定期的に歯の色や、マスピースに異常がないかなどをチェックしましょう。
まとめ
ホームホワイトニングは、マウスピースを用いて自宅でホワイトニングをする方法です。使用するマウスピースに違和感があるときなどは作り直しが可能なので、自分にあったマウスピースを作成できます。ホームホワイトニングの1回あたりの費用相場は、16,500円~33,000円(税込)です。自然な仕上がりでホワイトニングをしたい方は、ホームホワイトニングを検討してみてください。
下記ページにて、当院のホワイトニングのご案内をしています。
東京先進医療クリニックについて

「治療中の苦しさや恐怖心は仕方がない」「歯科へは何度も通うもの」と思っていませんか?東京先進医療クリニックでは、患者様のストレスに徹底的に寄り添うことに努めています。全身麻酔による歯科治療が可能であることも、そのうちの一つです。
先進的な機器を揃えた設備と高度な技術を持った医師、スタッフ一同でご来院お待ちしております。
監修ドクターの紹介

学歴
2003年 愛知学院大学歯学部 卒業
経歴
2003年 医療法人林歯科医院 勤務
2009年 ロイヤルデンタル林 開業
2016年 中之島デンタルクリニック 院長
2018年 東京先進医療クリニック 入職
資格
Invisalign CERTIFICATE
ホワイトニングの関連記事
一覧を見る



当院までのアクセス
-
所在地:
〒107-0052 東京都港区赤坂6-6-3
-
アクセス:
東京メトロ千代田線「赤坂」駅より
徒歩3分
東京メトロ銀座線・南北線「溜池山王」駅より
徒歩7分
東京メトロ銀座線・丸ノ内線「赤坂見附」駅より
徒歩10分