
インビザラインはマウスピース矯正のひとつで、ワイヤー矯正よりも目立ちにくいのが特徴です。しかし、インビザラインがつらい、違和感があるなどの声も少なくありません。
この記事では、インビザラインとワイヤー矯正との違い、つらいと感じる原因や対処法などをまとめています。
インビザライン(マウスピース矯正)がつらい…違和感はいつなくなる?
インビザラインは透明のマウスピースをはめて矯正を行うため、始めたばかりの2~3日は多くの方が違和感を覚えるようです。その後は、特につらさや違和感なく過ごしている方もいます。
しかし、2週間程度経過しても違和感があり、つらいと感じる方も少なくありません。
インビザラインは0.5mmの厚みがあり、上下で合わせると1mmとなります。数字だけを見ると大した厚みだと思えませんが、実際にマウスピースをはめてみると1mmの高さに馴染めず、長い期間つらいと感じてしまうのです。
インビザライン(マウスピース矯正)とワイヤー矯正の特徴の違いとメリット・デメリット
インビザラインとワイヤー矯正の特徴や、メリット・デメリットなどを見ていきましょう。
インビザライン(マウスピース矯正)の特徴
インビザラインはコンピューターで綿密に計算されたマウスピースを使って、少しずつ歯を動かしていく矯正方法です。マウスピースの厚みは0.5mm程度で、上下を合わせても1mmほどしかありません。
メリット
インビザラインは透明のマウスピースなので、ワイヤー矯正よりも目立ちにくいのがメリットです。できるだけ他人に知られたくない、人と話す機会が多いので目立つ矯正は避けたい方に向いています。
また、取り外してメンテナンスが行えるため、虫歯予防や清潔さを保てるものメリットのひとつです。
デメリット
インビザラインのデメリットとして考えられるのは、装着時間の長さです。1日20時間以上の装着が必要のため、食事や歯磨き以外の時間は、ほぼマウスピースを付けなければいけません。
食事のたびに付け外しが面倒だと感じる方や、外したマウスピースの保管が億劫だと思う場合、インビザラインでの矯正には向いていないといえます。
ワイヤー矯正の特徴
ワイヤー矯正は古くから行われてきた矯正方法で、長い歴史があります。幅広い症例に対応できるため、インビザラインを含め他の矯正方法では難しい場合でも、ワイヤー矯正であれば適用される可能性があります。
メリット
先述のとおり、ワイヤー矯正のメリットは幅広い症例に対応できる点です。加えて、一度装着したら治療を終えるまで付けたままなので、自身で取り外す必要はありません。
細かい自己管理が面倒だと感じる方は、ワイヤー矯正が向いているといえます。
デメリット
こまめな取り外しが不要な点がメリットではありますが、その反面で不衛生になりがちな点がデメリットです。ワイヤーが常に装着されているため、歯磨きがしにくく、食べかすや歯垢が取り残されやすくなります。
そのため、虫歯になるリスクが高く、定期的に歯科医院でクリーニングが必要です。
インビザライン(マウスピース矯正)で「つらい」「失敗した」と感じる原因と対処法
インビザラインで「つらい」「失敗した」と感じる原因と、その対処法についてまとめました。
原因と対処法① 装着時間を守っていなかった
インビザラインは1日20時間の装着が必要です。この装着時間がつらいと思う方や、つい外したままの時間が多くなり、矯正が上手くいかないと失敗したと感じてしまいます。
対処法としては、ほぼ一日中マウスピースを付けていられるか、具体的にシミュレーションすることです。朝食・昼食・夕食をそれぞれ1時間ずつと考えると、残り1時間は歯磨きや歯間ブラシなどのメンテナンス時間になります。これを矯正治療が終えるまで、自身で管理できるかどうか、事前にしっかりと考える必要があります。
また、歯科医院によってはマウスピースのサンプルを提供してくれるので、数日間お試しで装着するのもひとつの手です。
原因と対処法② 咬み合わせが悪くなった
「歯並びは良くなったけれど、咬み合わせが悪くなった」というケースもあります。この原因として考えられるのは、インビザラインの厚み1mm(上下0.5mmずつ)が邪魔をして、上下の歯がぴったりと合わせにくいためです。
対処法としては、インビザラインとワイヤー矯正の両方に対応している歯科医院を選ぶことです。もしインビザラインでは咬み合わせの調整が難しい場合、ワイヤー矯正などでリカバリーする必要があります。その他、インビザラインとワイヤー矯正どちらにも精通している医師がいる歯科医院を選びましょう。
原因と対処法③ インビザラインに適応していない
インビザラインはさまざまな症状に対応できるものの、全ての症状に適応できるわけではありません。そのため、適応範囲外なのにインビザラインで矯正を行ってしまうと、失敗に終わってしまう恐れがあります。
こうした失敗を生まないためには、矯正歯科に詳しく症例数も多い歯科医院を選ぶ必要があります。また、いくつか矯正の治療法を用意しており、患者さんに適している方法を提案してくれる歯科医師を探しましょう。
原因と対処法④ 顎関節症を発症した
マウスピースの厚みは上下合わせて1mm程度ですが、この厚みが負担となって顎関節症になる方もいます。結果としてインビザラインでの矯正を断念し、ワイヤー矯正など他の方法に変更するケースもみられます。
対策としては、矯正に詳しい歯科医師にしっかり相談することです。顎関節症は、面長の方や開咬(オープンバイト)で悩む方に発症しやすく、安易に矯正をはじめてしまうとリスクが高まります。あご関節のレントゲン撮影も行い、個々の骨格まで含めて負担の少ない矯正方法を提案してくれる歯科医師を探しましょう。
原因と対処法⑤ 歯茎(歯肉)が大きく下がる
矯正治療のリスクのひとつに、歯茎が下がる恐れがあります。一例として歯周病が残った状態で矯正を始めると、歯周病菌の毒素によって歯を支えている歯槽骨(しそうこつ)が、溶けて減ってしまいます。同じく歯周病は、歯茎が下がる歯肉退縮(しにくたいしゅく)の原因でもあります。
その他に、あごの骨よりも外側に動かすような矯正治療では、歯茎が下がってしまう恐れがあります。
対処法としては、矯正治療を始める前に、歯周病をしっかりと治療することです。日本人の多くは歯周病に感染しているといわれており、そのまま矯正を始めるのは危険です。
同じく無理な方向や位置への矯正は、失敗につながる恐れがありますので、矯正に詳しい歯科医師を見つけるのが大切です。
どうしても改善しない場合は装置の変更も検討しよう
インビザラインのマウスピースは目立ちにくく、メンテナンスもしやすいのがメリットです。しかし、症状や骨格の状態、長時間の装着が必要など、インビザラインが適していない方もいます。
また、インビザラインで矯正を始めたものの、思うように矯正が進まないと感じる方は、他の矯正装置への変更も検討してみましょう。
これらも含め、複数の矯正治療を導入しているか、矯正に詳しい歯科医師が在籍しているかなど、歯科医院選びは慎重に行うことをおすすめします。
まとめ
目立ちにくく清潔さも保ちやすいインビザラインですが、全ての人に適応できる治療方法ではありません。メリットの部分だけ見て始めてしまうと、「つらい」「失敗した」と感じてしまう恐れがあります。
矯正治療に詳しい歯科医師を探すのはもちろん、どの矯正治療が適しているのか、どのようなリスクが考えられるのかなど、事前の検査やカウンセリングでしっかりと向き合ってくれる歯科医院を探しましょう。
東京先進医療クリニックについて

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監修ドクターの紹介

学歴
2003年 愛知学院大学歯学部 卒業
経歴
2003年 医療法人林歯科医院 勤務
2009年 ロイヤルデンタル林 開業
2016年 中之島デンタルクリニック 院長
2018年 東京先進医療クリニック 入職
資格
Invisalign CERTIFICATE
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