インプラントの費用は?料金相場と信頼できる歯医者の共通点
最終更新日:2023.3.2

インプラントの費用は?料金相場と信頼できる歯医者の共通点

インプラントは歯を失った場合の治療法のひとつで、自分の歯と同じように噛んだり、会話したりできる点がメリットです。しかし、料金相場がどのくらいなのか、不安に感じる方も多いようです。ここではインプラントの費用や、信頼できる歯医者の共通点について解説します。

インプラント治療の費用の相場は?

インプラント治療では、顎の骨にチタンやチタン合金でできた人工歯根(インプラント体)を埋め込みます。そこに義歯と連結する、アバットメントと呼ばれる部品を取り付けるのが一連の流れです。種類によってはインプラント体とアバットメントが一体化しており、そこに義歯を装着するタイプのものもあります。
一口にインプラント治療といっても、症状や治療の範囲によって費用が異なることを覚えておかなければなりません。以下では、前歯部分・奥歯部分・すべての歯を治療する場合に分けて、インプラント治療の費用相場を解説します。

・前歯部分をインプラント治療する場合
前歯のインプラント1本あたりの費用は、300,000~400,000円が相場です。一般的に前歯のインプラント治療は、奥歯に比べて難易度が高いとされており、費用が高めに設定されています。
加えて、インプラント治療をするにあたっては別途手術が必要になることもあります。前歯部分をインプラント治療する場合のポイントは、歯を支える「歯槽骨」と呼ばれる骨です。歯槽骨は前歯本体と同様に薄く、さらに抜歯してから時間が経過している場合は骨の吸収が進んでいる可能性もあります。その場合は、インプラント体を埋め込む土台部分の骨を造成する手術が必要です。その費用は1カ所あたり30,000~100,000円とされています。
また、前歯は目立ちやすいため、特に審美性が求められます。しかし、加齢や歯周病で歯茎が下がると、アバットメントが透けることもあるようです。それを避けるためには、歯茎のボリュームを増やすための手術が必要になるため、インプラント治療以外の費用が別途発生する可能性もあります。こうした骨の造成や歯茎の手術費用は、個人の症状によって大きく異なり、費用については手術の前に歯科医と相談したうえで把握することがおすすめです。

・奥歯部分をインプラント治療する場合
奥歯のインプラント1本あたりの費用相場は、300,000~400,000円です。奥歯には前歯ほどの審美性は求められませんが、食事をしっかりと噛めること、また力を入れるときに噛みしめても耐えられるだけの強度が必要です。
さらに下顎部分をインプラント治療する場合、骨の中に重要な神経が通っているため、それらに触れないよう慎重な処置が必要です。そのためには、歯科用CTを用いて十分に検査する必要があります。

・すべての歯をインプラント治療する場合
従来の治療は、失った歯ごとにインプラント体を埋め込む必要があったため、費用や時間が大きな負担になっていました。しかし現在では、上顎もしくは下顎の10~本の歯を支えるために、4本のインプラントで対応できるようになっています。費用は1,895,000~2,400,000円とされています。

インプラント

インプラントは1本いくら?

2015年に400人を対象に行われた全国調査(*1)によると、インプラント1本あたりの費用に関して多かったのは200,000~400,000円でした。日本インプラントセンターが行った調査でも、1本あたり約320,000円だったため、歯科医院によって大きくの差があるといえます。自費診療の価格は歯科医院が自由に設定できるので、同じ治療内容であっても費用に大きな差がつきます。
(*1) (株)コミュニケーション科学研究所による調査[2015年4月]

ただし、高額であれば安心かというわけでもないため、格安の価格設定にもそれなりの理由があると考えるべきです。つまり価格だけではなく、信頼できる歯医者を選択することが大切です。以下では、その共通点について解説します。

「内訳」と「総額」の確認は必ず行いましょう

どの歯科医院でインプラント治療をするか決める際、どうしても気になるのは料金です。しかし、単純に「1本あたりの費用」だけで、判断しないようにしましょう。チェックしたいのは、歯科医院で提示された見積もりの「内訳」です。内訳の表示の仕方は歯科医院によって若干異なりますが、以下のような項目が一般的です。

・検査、診断料
・インプラント治療の手術代
・上部構造(義歯の費用)
・骨造成など別途の手術代
・手術関連のオプションや処置料
・メンテナンス費用

内訳の費用を把握したうえで、総額でいくらかかるかを確認しておきましょう。事前に確認しておかないと、後で追加費用を請求され、予定よりも多額の費用がかかることになりかねません。

医療費控除

医療費控除とは、1年間に医療費を100,000円以上支払った場合に、受けられる控除を指します。インプラント治療の費用は100,000円以上になることが多いため、覚えておきたい制度のひとつです。また、扶養家族のインプラント治療費も対象になり、治療費だけでなく歯科医院に通う交通費も含まれます。
医療費控除は、支払った治療費を申告すれば、そのお金が戻ってくると誤解されがちです。しかし、あくまでも確定申告の際に控除され、税金を計算し直すことで所得税の還付や節税が可能になると覚えておきましょう。

保険は適用される?

インプラント治療は原則、保険が適用されない自由診療です。それは公的医療保険の目的が「すべての国民が生きていくために必要な医療」を対象にしており、「生活の質を向上させるための」インプラント治療は含まれないからです。
ただ、「生まれつき顎骨の3分の1以上が連続していない、または形成不全の場合」や「病気や事故などやむを得ない事情で、大きな顎の骨を失った場合」は、インプラント治療であっても保険治療の対象です。とはいえ、この場合でも一定の条件を満たした大学病院などの医療施設で、治療を受けることが必要になるため注意しましょう。

インプラントを格安で選ぶことのリスク

インプラントを製造しているメーカーは、国内外で500種類を超えるといわれています。素材もさまざまで、中には格安で製造されているものもあるので、つい選びたくなるかもしれません。しかし、「格安」部分にだけ注目して選ぶと、以下で取り上げるようなリスクも伴います。

・長持ちしない
インプラントに限らず、格安で製造されたものは短期的には良いものの、耐久性のなさがネックになるといえます。また、保証が付いていないケースもあります。装着したあとに壊れたり、トラブルが発生したりしても対応してもらえず、結局追加の費用を支払わざるを得なくなります。

・合併症などのリスク
インプラントそのものだけでなく、設備や感染対策に関してコストを下げている歯科医院もあります。その場合、インプラントを取り付けても、それが原因で合併症を引き起こす恐れが考えられます。その場合は別途治療が必要になり、余分な労力や時間もかかります。

・追加費用を請求される
「インプラント1本〇〇円」という表示だけで料金を比較していると、別途必要な費用に目がいかなくなるリスクもあります。上述したように、見積もりの際には内訳に注目し、総合的に自分に合ったインプラント治療の選択が重要です。

インプラント治療で信頼できる歯医者の共通点

インプラント治療に関して経験が豊富で技術も高い

価格よりも重視されるべきポイントは、歯科医師の経験と技術です。インプラント治療に際しては手術が行われ、数ミリ単位でズレが生じるだけでも術後の経過に、大きな影響が出るといわれています。ホームページなどで、在籍している歯医者の実績や経験について確認しましょう。具体的には、「日本口腔インプラント学会に所属しているか」「口腔インプラント専門医または指導医か」などをチェックしておくと良いでしょう。

治療に関してきちんと説明してくれる

インプラント治療には、高額の費用が必要です。見積もりのときから「何にどれくらい費用がかかるのか」を、丁寧に説明してくれると安心です。また、インプラント治療だけをすすめるのではなく、症状に応じて他の選択肢を提示してくれるのか、こちらの質問に対して納得のいくまで説明してくれるのかも重要です。

アフターフォローが充実している

インプラント治療は、手術をしたら終わるわけではありません。治療した後も、長い時間使っていくものです。日常生活の中でトラブルが発生する可能性もあるため、アフターフォロー体制が充実しているかも大切なポイントです。

まとめ

インプラントの費用相場や、インプラント治療で信頼できる歯医者を選ぶポイントについて解説しました。インプラント治療を検討している方は価格だけにとらわれず、安心して長く使えるインプラント治療をしてくれる歯医者を選ぶことをおすすめします。

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東京先進医療クリニックについて

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先進的な機器を揃えた設備と高度な技術を持った医師、スタッフ一同でご来院お待ちしております。

監修ドクターの紹介

非公開: 林 伸至
東京先進医療クリニック
歯科・口腔外科 診療部長
歯科新宿院院長 歯科医師
非公開: 林 伸至
Shinji Hayashi

学歴
2003年 愛知学院大学歯学部 卒業
経歴
2003年 医療法人林歯科医院 勤務
2009年 ロイヤルデンタル林 開業
2016年 中之島デンタルクリニック 院長
2018年 東京先進医療クリニック 入職
資格
Invisalign CERTIFICATE

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