銀歯とセラミック、どっちがおすすめ?メリット・デメリットを比較
最終更新日:2023.10.5

銀歯とセラミック、どっちがおすすめ?メリット・デメリットを比較

むし歯治療では、むし歯の部分を削って詰め物・被せ物をします。保険適用の詰め物はレジン、被せ物は銀歯です。近年では、セラミック製の詰め物・被せ物が注目を浴びていますが、銀歯との違いが理解できず、どちらを選ぶか迷う方は多いのではないでしょうか。そこで今回は、銀歯とセラミックはどちらがおすすめなのか、メリットとデメリットを比較解説します。

セラミック治療とは

セラミック治療とは、陶器の素材であるセラミック製の詰め物・被せ物を用いて、むし歯などで失った歯質を補う治療のことです。また、変色している歯の見た目を整えるために、歯を削ってセラミック製の詰め物・被せ物を用いる場合もあります。

セラミックには、全てがセラミックでできている「オールセラミック」、人工ダイヤモンドの素材である「ジルコニアセラミック」、レジンとセラミックを混ぜ合わせた「ハイブリッドセラミック」などがあります。

銀歯と、迷っている方は、セラミック治療のメリットとデメリットをチェックしておきましょう。

銀歯と比較!セラミック治療のメリット

銀歯といえばむし歯治療のときに使用することが多い補綴物ですが、口を開けたときに目立つ、金属アレルギーのリスクがあるなど、数多くのデメリットがあります。セラミック治療には、銀歯のデメリットを補える部分があります。それでは、銀歯と比較した場合のセラミック治療のメリットを詳しく見ていきましょう。

審美性に優れている

セラミック治療の最大の特徴は、審美性に優れていることです。天然歯に近い白さと透明感を再現できるため、口を開けたときに治療痕が目立ちません。一方、銀歯はギラギラとした金属の色によって口を開けたときに治療痕が目立ちます。そのため、人前で口を開けることに抵抗を覚える方が多いのではないでしょうか。

セラミック治療であれば、口元の見た目を気にすることなく、会話や食事を楽しめます。また、白くて明るい色のセラミックを使用することで、口元が明るくなり、相手に与える印象も良くなる可能性があるのです。

欧米では、美しい歯の見た目や歯並びが一種のステータスと認識されていることからも、口元がその人の印象を大きく左右することが伺えます。

経年変化が少ない

銀歯は、経年によって金属イオンが溶け出して、歯茎に黒く着色する場合があります。一方で、セラミックの詰め物・被せ物は、成分が溶け出して歯周組織に悪影響を及ぼすような心配はほぼありません。天然歯のような白さと透明感が長期にわたり続くため、口元に自信のある日々を過ごすことができます。

ただし、レジンが混ざっているハイブリッドセラミックは、経年によって多少の変色が見られます。もともと、レジンは変色しやすい素材であり、セラミックと混ぜることでデメリットを補ったものがハイブリッドセラミックです。そのため、レジンほどではないものの、経年によって若干の変色がみられる場合があります。

また、経年変化の程度は、口腔ケアができているかどうかや食生活など、さまざまな要因で決まります。日々の歯磨きや歯間ブラシでのケアを徹底しましょう。

むし歯が再発しにくい

銀歯は、歯と被せ物の間にすき間が生じ、そこに糖分や歯垢などが付着することでむし歯が再発するリスクがあります。これは、銀歯が歯との接合性に乏しいためです。一方、セラミック素材は歯との結合性に優れているため、すき間が生じてむし歯が再発するリスクがほとんどありません。

むし歯が再発しても、また削ればいいと思う方もいますが、一度削った天然の歯質は二度と元には戻りません。詰め物・被せ物の部分はむし歯になりませんが、残った天然の歯質はむし歯になります。そして、むし歯の部分を削る治療を繰り返すことで、やがて天然の歯質が失われてしまうのです。

できるだけ多くの天然の歯質を残し、生涯にわたりご自身の歯で会話や食事を楽しむには、むし歯の再発を防ぐ必要があります。そのため、むし歯が再発しにくいセラミック治療を多くの歯科医師が推奨しているのです。

金属アレルギーの心配がない

銀歯は、長く使用していると金属イオンが溶け出して体内に取り込まれ、金属アレルギーを引き起こすリスクがあります。金属アレルギーを持っていない方は、銀歯を使用しても問題ないと思うのではないでしょうか。実は、銀に対する金属アレルギーを持たない人でも、銀歯の金属イオンが体内に入ったことをきっかけに金属アレルギーを発症する場合があるのです。銀歯による金属アレルギーは、すぐに症状が現れるケースもあれば
何年も経ってから現れるケースもあります。

銀歯によって金属アレルギーを発症した場合は、銀歯を撤去して別の補綴治療を受けることが必要です。

セラミック治療に使用する素材には金属が一切含まれていないため、金属アレルギーを発症する心配はほぼありません。また、セラミックの成分が溶け出して体内に取り込まれ、トラブルを引き起こすこともないとされています。

銀歯と比較!セラミック治療のデメリット

セラミック治療は審美性に優れており経年劣化も少ない治療法ですが、次のようなデメリットもあります。

強度が比較的低い

銀歯は強度に優れているため、噛み合わせが強い奥歯にも使用できます。歯ぎしり・食いしばりで銀歯が割れる心配もほとんどありません。一方、セラミック素材は銀歯と比べて強度が低いため、嚙み合わせが強いところに適用すると割れる恐れがあります。

また、歯ぎしり・食いしばりによって割れる心配もあり、就寝時にマウスピースを装着するなど対策が必要です。そのほか、スポーツで顔にボールが激しくぶつかったり、力を込めるために奥歯を噛みしめたりした際に、割れてしまう可能性もあります。

費用が高い

銀歯にかかる費用は、保険適用で詰め物が3,000~5,000円、被せ物が5,000円~15,000円程度です。一方、セラミック治療は保険適用外の治療であり、歯科医院によって費用が異なります。相場は、オールセラミックの詰め物が30,000~50,000円、被せ物が50,000~15万円程度です。

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歯を削る量が多い

被せ物を作るときには、天然の歯質をある程度削る必要があります。セラミック治療は銀歯と比べて歯を削る量が多いため、それだけ歯の寿命を縮めてしまいます。強度のある銀歯は、天然の歯質を多く残して銀歯を薄く作っても、割れる心配がほとんどありません。一方、セラミックは強度に乏しいことによって厚く作る必要があるため、天然の歯質を多く削ることになります。

銀歯からセラミックへの交換は可能?

一度、むし歯治療で銀歯を入れた後にセラミックに交換することは可能です。見た目や金属アレルギーなどの問題を解消したい場合は、セラミックの詰め物・被せ物への交換を歯科医師に相談しましょう。状況によっては、方法や費用が異なる場合があります。

まとめ

銀歯とセラミックの違いは、費用や審美性、金属アレルギーのリスクなどです。両方にメリットとデメリットがあるため、どちらが優れた治療なのか言い切ることはできません。銀歯とセラミックのメリットとデメリットを踏まえ、総合的に判断しましょう。

東京先進医療クリニックについて

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先進的な機器を揃えた設備と高度な技術を持った医師、スタッフ一同でご来院お待ちしております。

監修ドクターの紹介

非公開: 林 伸至
東京先進医療クリニック
歯科・口腔外科 診療部長
歯科新宿院院長 歯科医師
非公開: 林 伸至
Shinji Hayashi

学歴
2003年 愛知学院大学歯学部 卒業
経歴
2003年 医療法人林歯科医院 勤務
2009年 ロイヤルデンタル林 開業
2016年 中之島デンタルクリニック 院長
2018年 東京先進医療クリニック 入職
資格
Invisalign CERTIFICATE

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