コンポジットレジン(CR)とは?メリット・デメリット・保険適用について紹介
最終更新日:2023.3.2

コンポジットレジン(CR)とは?メリット・デメリット・保険適用について紹介

虫歯を治療する際、ただ治すだけでなく治療した歯をキレイに仕上げたい方も多いでしょう。ただ、審美性を求めると費用が高くなってしまう心配もあると思います。審美性を保ちながら費用も抑えたい方はコンポジットレジン(CR)という治療方法を検討してはいかがでしょうか。近年飛躍的に進歩を遂げたコンポジットレジンは機能性と審美性を兼ね備えた歯科材料として注目を集めています。ここでは、コンポジットレジン(CR)のメリット・デメリットや保険適用などをご紹介します。

コンポジットレジン(CR)とは?

コンポジットレジンとは、セラミック粒子と合成樹脂を8:2の割合で合わせた白いプラスチック素材のことです。ペースト状のプラスチックを歯に詰め、特殊な光を当てて固めるという治療方法で、自由度が高く、最小限の治療で済むので歯への負担が少ないとされています。略称で、「CR」や「レジン」と呼ばれます。

コンポジットレジン(CR)のメリット

コンポジットレジンを選択するにあたって、そのメリット・デメリットについて把握しておくことが必要です。まずはコンポジットレジンの料金や性質などのメリットについて詳しく見ていきましょう。

コンポジットレジン(CR)は保険適用の治療

コンポジットレジンの詰め物は保険適用のため、比較的安価に治療できるというメリットがあります。3割負担の場合、費用は1500円前後といわれています。同じ保険適用の治療方法として銀歯が挙げられますが、銀歯は目立ち、金属アレルギーになる危険性もあるため、コンポジットレジンを選択する方が増えています。ただし、コンポジットレジンの被せものに関しては一部保険適用外のため注意が必要です。

審美性が高い

コンポジットレジンは白いプラスチックの詰め物のため、天然歯となじみやすく、目立ちにくいというメリットがあります。白色もさまざまなバリエーションがあるので、自分の歯に合った色の詰め物にすることが可能です。金属による詰め物と違って、歯や歯茎に金属の色が沈着することもほとんどありません。審美性が高い治療方法としてほかにセラミック(陶器)の詰め物が挙げられますが、自費治療となるため保険適用のコンポジットレジンと比べると費用が高くなりがちです。費用は抑えながら審美性を求めたい、銀歯は避けたい方におすすめです。

健康な歯を削らないで済む

金属の詰め物の場合、詰め物をはめ込むために虫歯だけでなく健康な歯も削る必要があります。しかしコンポジットレジンでは虫歯部分を直接埋められるため、虫歯以外の削る範囲を少なくできるというメリットがあります。歯を削る量が少なく、すぐに接着剤を塗るので感染症の危険性も少なくなります。自分の歯を大切にしたい人には大事なポイントですね。

コンポジットレジン(CR)のデメリット

保険適用で費用を抑えながら、審美性の優れた治療を受けられるのがコンポジットレジンのメリットですが、一方でいくつかデメリットも挙げられます。詳しく見ていきましょう。

強度が低い

コンポジットレジンは素材がプラスチックのため、金属の詰め物に対して強度が弱く、強い力の加わる奥歯などでは欠けたり割れたりすることがあります。強度の問題から、あまりに深い虫歯や、広範囲を削る場合には対応できない可能性がありますので注意が必要です。

経年劣化により変色する

コンポジットレジンは素材がプラスチックのため、長期の使用により若干の変色や艶の消失が見られることがあります。定期的なメンテナンスで維持・改善は可能で、もし変色してもすぐに研磨により修復できます。しかし、何度も修復を繰り返すと健康な歯も少しずつ削られてしまい、コンポジットレジンを詰める範囲がどんどん広がってしまう恐れもあります。

歯科医師の技術で仕上がりが左右される

型とりの必要な詰め物の場合、詰め物の精度は歯科技工士がカバーできますが、コンポジットレジンはすべての治療工程を歯科医師が行うため、歯科医師のテクニックによって見た目や持ちが大きく変わってしまう場合があります。治療の際は信頼できる歯科医師を見つけましょう。

コンポジットレジン(CR)の治療の流れ

コンポジットレジンのメリット・デメリットを見てきました。では実際に治療はどのように行われるのか、手順を追いながら詳しく見ていきましょう。

STEP1:古くなった詰め物を除去

以前虫歯の治療で詰め物をしたことがある場合は、まず古い詰め物を除去します。金属アレルギーの方には、メタルフリーのコンポジットレジンに置き換えられますので、安心して治療を受けられます。

STEP:2虫歯を取り除く

専用の器具を使い、健康な歯を傷付けることなく、虫歯を取り除いていきます。型とりを必要とする歯の詰め物は健康な歯も削らなければなりませんが、コンポジットレジンの治療では虫歯部分のみの削除で済みます。ただし、虫歯の進行具合によってはコンポジットレジンが使用できない場合があります

STEP3:ペースト状のプラスチックを詰めて、特殊な光を当てる

歯科用高性能接着剤とペースト状のコンポジットレジンを詰めていきます。専用の照射器から放たれる特殊な光を3〜10秒あてることでしっかり固めます

STEP4:歯のかたちを整えて、かみ合わせをチェック

余分なコンポジットレジンを取り除いて、元の自分の歯に近い形へと整えていきます。細かく噛み合わせのチェックを行い、高ければ削ったり、表面をなめらかに磨いたりして完成します。
型とりが必要な詰め物は最低でも型とり・完成と2回の治療が必要ですが、コンポジットレジンの治療は通常1回で詰め終わります。治療時間が短いため、お忙しい方にもおすすめです。

まとめ

コンポジットレジンのメリット・デメリット、治療方法などについてご紹介しました。虫歯治療後の見た目が気になる方は、保険適用のため比較的安価で審美性の高いコンポジットレジンを検討してみてはいかがでしょうか。しかし、コンポジットレジンは歯科医師の技術力で仕上がりが左右されますので、費用だけではなく口コミや症例数なども事前に確認してからの受診をおすすめします。

東京先進医療クリニックについて

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先進的な機器を揃えた設備と高度な技術を持った医師、スタッフ一同でご来院お待ちしております。

監修ドクターの紹介

非公開: 林 伸至
東京先進医療クリニック
歯科・口腔外科 診療部長
歯科新宿院院長 歯科医師
非公開: 林 伸至
Shinji Hayashi

学歴
2003年 愛知学院大学歯学部 卒業
経歴
2003年 医療法人林歯科医院 勤務
2009年 ロイヤルデンタル林 開業
2016年 中之島デンタルクリニック 院長
2018年 東京先進医療クリニック 入職
資格
Invisalign CERTIFICATE

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