e-max(イーマックス)とは?審美性・耐久性の高いセラミック素材について解説
最終更新日:2023.3.2

e-max(イーマックス)とは?審美性・耐久性の高いセラミック素材について解説

近年、審美性を重視する方のスタンダードになっているセラミック治療。ただ、一口にセラミックといっても様々な素材があります。その中でも審美性と耐久性を兼ね備えており、注目されているのがe-max(イーマックス)でしょう。以下ではe-maxの特徴、この素材を使用するメリットとデメリットを解説いたします。

e-max(イーマックス)とは?

e-maxとは近年イボクラールビバデント社によって開発された、ニケイ酸リチウムを主成分にしたセラミック素材です。正式名称は「エンプレス・マックス」ですが、一般的には「e-max(イーマックス)」と呼ばれます。審美性だけでなく耐久性や体への負荷が少ないこと、コスト面などいずれにおいても優れているとされており、バランスのとれた素材として注目されています。

e-max(イーマックス)のメリット

数あるセラミック素材の中でe-maxを選択するにあたって、そのメリット・デメリットをきちんと理解しておく必要があります。以下、具体的にe-maxのメリットについてご説明します。

従来のオールセラミックに比べて耐久性が高い

e-maxが従来のオールセラミックに比べて耐久性が高い理由はその素材が柔らかすぎず、硬すぎないからです。天然の歯と嚙み合わせた場合、素材が硬すぎると天然の歯ばかりが一方的に摩耗していってしまいます。その点e-maxは天然の歯と同程度の強度であり、どちらか一方だけが摩耗していくことがないため、歯全体の耐久性を考慮した優れた素材といえます。
一般的にセラミック素材の耐用年数は5~10年といわれています。もちろんe-maxの耐久性が優れているといっても、ほかのセラミック素材と比べて確実に長持ちすると断定はできません。どのくらいもつかは使用状況や部位、メンテンナンスの有無などによっても大きく変わってきます。しかし定期的なメンテナンスを心がけていれば、10年を超えても問題なく使えることもあります。

審美性が高い

e-maxはガラスでできているため、透明感があり、きれいで自然な色調を再現できます。天然の歯の微妙な透明感を出せるのがこの素材の特徴です。

虫歯になりにくい

従来の金属を歯にくっつける「合着」の場合セメントを使用して接合しますが、時間の経過とともに口の中で溶けだしてしまいます。その結果金属が外れてしまったり、そうでなくても金属と歯の隙間に虫歯菌が入り込み、虫歯になったりする可能性があります。
それに対してe-maxの場合、歯と分子レベルの化学的結合によって吸着するため隙間ができることが少なく、虫歯にもなりにくいといえるでしょう。

金属アレルギーの心配がない

e-maxは金属を使用しないため、金属アレルギーの心配も当然ありません。金属アレルギーは口腔内だけでなく、血液の循環により体全体に影響を及ぼす場合がありますので、可能な限りそのリスクをゼロにしたいところです。

e-max(イーマックス)のデメリット

いいことづくめのように思えるe-maxですが、デメリットがまったくないわけではありません。以下、デメリットをいくつか挙げましょう。

アンバランスに見える可能性がある

e-maxは透明度があり審美性が高いため、単独で装着する場合は他の歯の色とアンバランスに見える可能性があります。また、どの程度自然な透明感を出せるかは加工する技術者の力量にも左右されることもあります。

割れる可能性がある

強度が強いといっても、セラミックですから割れる可能性はあります。特に奥歯に使用すると強い力がかかるため、まれに破損することがあります。

体質に合わない可能性がある

体質は人それぞれ千差万別であるため、実際に装着してみないと分からないこともあります。e-maxを用いた治療に限りませんが、噛み合わせの際の痛みや熱さ、冷たさに過敏に反応したり、歯肉が腫れたりする可能性はあります。

e-max(イーマックス)はこんな方におすすめ

セラミック治療といってもいろいろな症例があり、適切な素材を選ぶことで最適な治療を行えます。e-maxの場合、審美性に優れているため、前歯の治療に向いているといえます。また、天然の歯と同程度の強度を備えているため、部分的な詰め物を考えている方にもe-maxはおすすめです。
症例にもよりますが、奥歯の場合は嚙み合わせの際に非常に強い力がかかるため破損する恐れがあります。e-maxよりも強度が優れているセラミック素材としてジルコニアという治療方法もありますので、あわせて選択肢として検討できるでしょう。

まとめ

e-maxが他のセラミック素材と比べてどのような特徴を持ち、どんなメリット、デメリットがあるかをご紹介いたしました。どんな素材であっても万能ということはありませんから、歯科医とよく相談して、ご自身の症状にe-maxが向いているかどうか慎重にご検討ください。

東京先進医療クリニックについて

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先進的な機器を揃えた設備と高度な技術を持った医師、スタッフ一同でご来院お待ちしております。

監修ドクターの紹介

非公開: 林 伸至
東京先進医療クリニック
歯科・口腔外科 診療部長
歯科新宿院院長 歯科医師
非公開: 林 伸至
Shinji Hayashi

学歴
2003年 愛知学院大学歯学部 卒業
経歴
2003年 医療法人林歯科医院 勤務
2009年 ロイヤルデンタル林 開業
2016年 中之島デンタルクリニック 院長
2018年 東京先進医療クリニック 入職
資格
Invisalign CERTIFICATE

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