セラミック治療の費用は医療費控除になる？控除対象や申請の流れを紹介

セラミック治療は基本的に自由診療であり、費用も高額になりがちです。少しでも治療費用による経済的負担を軽くするために、医療費控除と呼ばれる制度があります。ここでは、そもそもセラミック治療は医療費控除になるのか、また、適用される場合の控除対象や申請の流れを紹介します。

医療費控除とは

医療費控除とは、1年間（1/1～12/31）に支払った医療費と通院のための交通費の合計が10万円を超える場合、確定申告で一定金額の所得控除を受けられる制度です。医療費控除額の上限は、年200万円です。
例えば子どもの歯列矯正といった、成長を阻害しないために行った治療は、自由診療であっても医療費控除の対象となるケースがあります。

セラミックで医療費控除は受けられるのか？

セラミック治療の一部は医療費控除の対象ですが、治療目的であることが条件です。国税庁ホームページを見ると、「容ぼうを美化するための費用は、医療費控除の対象にならない」（※1）と記載されており、つまり審美目的の治療は医療費控除の対象外となります。
（※1）国税庁 No.1128 医療費控除の対象となる歯の治療費の具体例

セラミックで医療費控除できる費用

セラミック治療に関する以下のような費用は、医療費控除が可能です。
・治療を目的としたセラミック歯の製作や装着に要した費用
・治療に必要とされる処方された医薬品の費用
・治療のために購入した市販薬の費用
・通院のためにかかった公共交通機関の費用
・子どもの通院など付き添いが必要な場合の公共交通機関の費用

セラミックで医療費控除できない（自己負担になる）費用

セラミック治療に関する以下のような費用は、医療費控除ができません。
・審美目的のセラミック歯の製作や装着に要した費用
・美容のために購入した医薬品の費用
・自家用車で通院した場合のガソリン代や駐車代

セラミックの医療費控除の手続き

セラミック治療のために支払った費用が医療費控除を受けられる場合、以下のように手続きを進めましょう。

セラミックの医療費控除のフロー

１．医療費控除の明細書を作成する
セラミック治療の費用も含めて、1年間にかかった医療費の明細書を作成します。そのためには治療費を支払った際の領収書を保管しておかなければなりません。
この医療費には、申告者だけでなく生計を一にする家族の医療費も含めることができます。
２．確定申告書を作成する
確定申告をしなければ、医療費控除は受けられません。税務署で受け取った確定申告書、あるいはオンライン上で必要事項を記入します。
３．確定申告書を提出する
確定申告書は原則として、毎年2月16日から3月15日までに提出しなければなりません。記入した申告書を直接管轄税務署に持っていくこともできますが、郵送やオンラインでの申請も可能です。

セラミックの医療費控除の注意点

セラミックの医療費控除の申請をするためには、過去1年間の医療費の領収書をきちんと取っておくようにしましょう。確定申告のときにあわてて領収書を探し始めることがないよう、精算で領収書を受け取るたびに所定のファイルに入れておくとよいかもしれません。平成29年以降、申告手続きに領収書は不要になりましたが、医療費控除の明細書をまとめる際に必要となり、税務署から提出を求められる場合もあります。
また、確定申告期間の開始後できるだけ早めに申告すると、混雑を避けられるようです。

医療費控除の計算方法

医療費控除は以下のように算出します。
「1年間に支払った医療費の合計額－保険金などで補填される金額（※2）＝A」
（※2）入院費給付金、健康保険などで支給される高額療養費・家族療養費など
Aから10万円を控除した金額に、所得税率を掛けたものが還付されます。
参考：国税庁 No.1128 医療費控除の対象となる歯の治療費の具体例

まとめ

セラミックの治療費は高額になりがちですが、治療目的の場合は医療費控除の対象となる可能性があります。ただし、審美目的の場合は対象外のため要注意です。
また、確定申告は申請期間が定められていますので、申請のし忘れがないようにしましょう。

当院のセラミッククラウンについてはこちら