
一般的に歯科矯正と聞くと歯の表面にワイヤーを装着するイメージを持っている方は少なくないと思います。しかし、ワイヤー矯正以外にもマウスピースを使う矯正があることをご存じですか?もちろんそれぞれに特徴・メリット・デメリットがあります。また、特に気になるのは費用でしょう。以下ではマウスピース矯正に焦点を当てて、かかる費用を中心にご紹介いたします。
マウスピース矯正とは
マウスピース矯正とは、透明度の高い素材で作られたマウスピースを歯に装着することで少しずつ歯を動かし矯正していく方法です。一度作成したものをずっと付け続けるのではなく、治療計画に合わせて2週間から1ヶ月に1回マウスピースを交換して目指す形に近づけていきます。
マウスピース矯正の中で歴史が長く、主流となっているのは「インビザライン」です。インビザラインの特徴は歯の移動距離が長い治療、抜歯を伴う治療も含めて、基本的にあらゆる歯並びに対応していることです。また、インビザラインは世界中から収集・蓄積した膨大な臨床データに基づき最新デジタル技術を駆使してマウスピース(アライナー)を作成します。そのため最初の1回のみの歯型の採取で、その後の歯の移動をコンピューターでシミュレーションし、治療計画を立てることが可能です。
それに対して、2017年頃から登場した「キレイライン矯正」、「ピュアライン矯正」、「DPEARL」などの新しいマウスピース矯正は軽度から中度の症状を対象にしたもので、おもに前歯の矯正を取り扱っています。インビザラインに比べて費用が安い点が特徴といえるでしょう。
マウスピース矯正(インビザライン)
マウスピース矯正の特徴
マウスピース矯正はワイヤー矯正と比べて目立たないのが最大の特徴です。使用されるマウスピースの素材は非常に薄く、透明性が高く、ほとんどの人は装着していることに気づかないくらいだといわれています。
また、ワイヤー矯正の場合、一度装着すると自分では外せませんが、マウスピースであれば状況に応じて脱着可能です。ただ、矯正の効果を期待するためには1日20時間程度の装着時間を守らなければならないため、自己管理が求められる点に注意が必要です。
マウスピースは金属ではないため、転倒したり、スポーツ中にぶつかったりしても口腔内で怪我をする可能性は低いといえます。また、金属アレルギーのリスクも回避できる点も大きなメリットの1つです。
マウスピース矯正の費用相場・ワイヤー矯正との比較
マウスピース矯正もワイヤー矯正も原則として保険が適用されないため、医療費は比較的高額になります。ただ実際のところ、歯並びや治療範囲は人それぞれ異なるため、はっきりとした金額を述べることは困難です。あくまでも目安であることを前提にすると、奥歯を含む全体を矯正した場合、マウスピース矯正であれば80~100万円程度、ワイヤー矯正であれば60~100万円程度です。ただ、ワイヤーを目立たなくするために歯の裏側に装着する施術方法であれば費用はさらに高額になり、100~150万円程度といわれています。ちなみに同じマウスピース矯正であっても治療範囲を狭め、主に前歯を中心とした場合、費用は10~70万円程度とお考え下さい。
ただ治療に入る前には、歯科医のカウンセリングや治療前診断が必要になります。歯科医院によってカウンセリング・相談費用は無料というところもありますが、5,000円程度かかる場合もあります。同様にレントゲン撮影・CT撮影・検査などに基づく治療計画の説明も無料としているところもありますが、前述した治療費とは別途6万円程度かかるクリニックもあるようです。その後、マウスピース矯正の契約を締結し、具体的な治療へと進みます。
マウスピース矯正の治療全体にかかる費用については上述した通りですが、治療後にも歯が元に戻るのを防ぐために保定装置を装着する期間があります。通常、数ヶ月から1年通院して、定期的な診察を受けますが、保定装置費用や観察費用も6万円程度かかることがあるようです。歯科医院によっては治療費に含めて見積を出していますが、そうでない場合もあります。加えて支払い方法も事前に治療完了までにかかるすべての費用を支払う「総額制」と通院ごとに費用を支払う「処置別支払い制」の2種類があり、クリニックごとに異なりますので、前もって確認しておくとよいでしょう。
マウスピースの種類と費用目安
一口にマウスピース矯正といってもいくつかの種類があります。以下ではインビザラインをはじめとして、種類ごとの費用目安をご紹介いたします。繰り返しになりますが、矯正は個々の歯並びや症状に応じて行うため正確な費用を計算することが困難です。あくまでも目安としてご参照ください。
インビザライン
インビザラインにもいくつかのパッケージがあります。例えば、奥歯を含む全体を治療する「インビザライン・コンプリヘンシブ・パッケージ」の費用の目安は68~110万円程度といわれています。部分矯正である「インビザライン・ライトパッケージ」は45~90万円程度、主に前歯を中心とする上下の歯を対象とした「インビザライン・エクスプレスパッケージ」は30~77万円程度とお考えください。
イークライナー
イークライナーは、韓国の矯正専門医が考案したクリアアライナーから生まれた矯正装置です。インビザライン同様、コンピューターシステムを駆使して患者の負担を減らすことを目指しています。相場はインビザラインより安価で40万円前後といわれています。
アソアライナー
日本製のマウスピース矯正装置がアソアライナーです。国内にラボがあるため、型取りをしてからマウスピース製作が比較的短期間といえるでしょう。ただ、治療できる症例に限界があり、複雑な矯正には対応が難しいようです。相場はイークライナーとほぼ同額とされています。
トランスクリア
主に前歯を中心とする上下の歯を対象にしたマウスピース矯正であるトランスクリアも国内企業が扱っています。費用の目安は37~60万円程度といわれています。
ピュアライン矯正
軽度の症状を対象にしており、奥歯を含む全体の治療行った場合、費用は約45万円程度といわれています。
出っ歯を矯正した場合
あくまでも目安ですが、出っ歯をマウスピース矯正した場合、治療期間は7ヶ月から2年程度、費用は約20~80万円程度です。
すきっ歯を矯正した場合
すきっ歯をマウスピース矯正で治療した場合、治療期間は5ヶ月から1年程度と比較的短期間で、費用は15~60万円程度といわれています。
八重歯を含めた叢生(そうせい)を矯正した場合
叢生(そうせい)とは歯の大きさとあごの大きさがアンバランスなため歯が部分的に重なってしまう状態を指します。治療期間は5ヶ月から1年半程度で、費用は約10~80万円程度とお考えください。
まとめ
以上、マウスピース矯正の特徴と種類や治療範囲ごとの費用目安をご紹介いたしました。いずれにしても保険が適用されない自由診療のため医療費が高額になることは避けられません。カウンセリングを終え、契約締結の際には歯科医に治療内容と料金体系について確認し明確にしておきましょう。お金の問題をあまり詳しく聞くのは気が引けるかもしれませんが、安心して治療を進めるためにも費用に関してきちんと納得しておくことは非常に重要です。上記の情報を参考にして、不安や悩みのない状態でマウスピース矯正を始めてください。
東京先進医療クリニックについて

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先進的な機器を揃えた設備と高度な技術を持った医師、スタッフ一同でご来院お待ちしております。
監修ドクターの紹介

学歴
2003年 愛知学院大学歯学部 卒業
経歴
2003年 医療法人林歯科医院 勤務
2009年 ロイヤルデンタル林 開業
2016年 中之島デンタルクリニック 院長
2018年 東京先進医療クリニック 入職
資格
Invisalign CERTIFICATE
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