ラミネートベニアとは?治療方法とメリット・デメリットを解説!
最終更新日:2023.2.1

ラミネートベニアとは?治療方法とメリット・デメリットを解説!

歯の形や色が気になる場合、セラミック治療が1つの選択肢となります。このときに併せて検討したい治療がラミネートベニアです。ラミネートベニアとセラミック治療の違いを確認の上、自分に合った治療を選びましょう。ここでは、ラミネートベニアの特徴や治療の流れ、メリット・デメリットを詳しく解説します。

ラミネートベニアとは

ラミネートベニアとは、歯の表面を少しだけ削り、歯と同じ色の薄いセラミックの板を張りつける治療法です。セラミックといえば、詰め物や被せ物として使用するセラミック治療が一般的ですが、被せ物をするには歯を大きく削る必要があります。

ラミネートべニアは0.3~0.5mm削るだけで歯を白い見た目にできるため、歯への影響が少ない治療法です。また、歯の神経に悪影響を及ぼす心配もありません。ラミネートベニアの歴史は古く、1920年頃にまでさかのぼります。当時は歯科治療ではなく、映画の撮影の際に出演者の歯の形や色を整えるために使用されていました。

ラミネートベニアが歯科治療として登場したのは、1990年頃です。ただし、当時はセラミックではなくレジンを歯に張り付けるものでしたので、表面のすり減りや変色が問題でした。その後、セラミックによるラミネートベニアが登場し、天然歯に近い白さと透明感のある歯に整えることが可能になりました。

セラミックは、経年で色が大きく変わったり激しく摩耗したりしないため、きれいな歯を長く維持することが期待できます。さらに、従来のラミネートベニアのように、剥がれたり割れたりするリスクがほとんどありません。

ラミネートベニアは、歯の色が変わったところや位置や形が不自然な歯に使用します。一般的には、口を開けたときに目立ちやすい前歯に使います。ただし、大きなむし歯があるとセラミックを張りつけることが難しく、適用できない可能性があります。

ラミネートベニアの治療方法

ラミネートベニアを受ける際は、事前に歯科医師によるカウンセリングを受けます。歯の白さや形状、理想の歯のイメージなどを歯科医師に伝えて、ラミネートベニアが適用できるかどうか確認しましょう。

それでは、ラミネートベニアの治療の流れを詳しく見ていきましょう。

STEP1:検査

ラミネートベニアが適しているかどうかを確認するために、歯の状態を調べる写真撮影やレントゲン撮影などを行います。ラミネートベニアを選択する場合は、歯型を採取して模型を作製する場合もあります。模型で完成形をイメージした上で、本当にラミネートベニアを選択するのかを決めましょう。なお、模型を作るかどうかは歯科医師によって異なります。

STEP2:歯の形成、歯型とり

歯の表面にセラミックのシェルを張り付けるために、歯の表面を0.3~0.5mmほど削ります。歯を削りすぎると神経までの距離が近くなり、痛みやしみるなどの症状が現れる恐れがあります。ラミネートベニアでは歯を削る量が非常に少ないので、歯の神経に影響する心配がありません。また、施術時に痛む心配もないので、麻酔も行いません。

ラミネートベニアの施術時に歯を一切削らずに済むケースもあります。例えば、唇の裏側に歯が触れて違和感を覚える心配がない、歯の厚みが気にならないといった場合は、全く削らずにセラミックシェルを張り付けるだけで治療が完了します。

歯を削るべきかどうかは判断が難しいため、シミュレーション用のシェルを歯に張り付けて、使用感を試す場合もあります。その際は使用感を医師と共有することも大切です。その後、セラミックシェルを作製するための型取りを行います。歯の形を正確に型取ることで、より接合性の高いセラミックシェルが作製できます。

STEP3:セラミックシェルを作製する

セラミックシェルの作製には1~2週間ほどかかり、その間は仮歯で歯の機能を補います。セラミックシェルを作製するのは歯科医師ではなく歯科技工士です。また、ラミネートベニアの中でもジルコニアセラミックを使用するケースでは、当日に完成する場合があります。

STEP4:セラミックシェルを接着する

セラミックシェルを接着剤で歯に張り付けて、その周辺を磨いて平にします。これでラミネートベニアの治療は完了ですが、経過観察のために定期的な来院を促される場合があります。通院の頻度や回数は個人差が大きいので、歯科医師に確認しましょう。

ラミネートベニアのメリット

ラミネートベニアは、詰め物・被せ物にはないメリットがあります。ラミネートベニアのメリットについて、詳しく見ていきましょう。

全ての歯に適用できる

ラミネートベニアは、上下左右全ての歯に適用できます。どの歯でも、見た目が気になる際はラミネートベニアを適用できるかどうか歯科医師に確認してみましょう。場合によっては、セラミックの詰め物・被せ物でなければ歯の色や形を十分に整えられないこともあります。まずは、歯科医師に相談して、理想に近い結果になるのはどの治療法なのか確認してください。

短期間で治療が完了する

ラミネートベニアは、セラミックの詰め物・被せ物の治療と比べて短期間で完了します。すぐにでも歯の見た目を整えたい、通院の負担を減らしたい方には、ラミネートベニアが適しています。ラミネートベニアを適用する歯の本数が増えても、治療期間が大きく延びることはありません。

美しい歯を長く維持できる

ラミネートベニアで使用するセラミックは、天然歯に近い白さと透明感になるように調整できる素材です。また、時間が経つにつれて変色するレジンとは違い、経年劣化による変色がほとんどありません。一度ラミネートベニアの治療を受ければ、長期にわたり美しい歯を維持することが期待できます。

また、金属を使用していないため、銀歯のように金属イオンが溶け出して歯茎が黒ずむこともほぼありません。歯と歯茎の両方を美しく保つことで、口元の印象が明るくなります。

歯を削る量が少ない

セラミック治療では、歯をある程度削ってから詰め物・被せ物をします。一度削った歯は二度と元には戻らないため、削れば削るほどに寿命が短くなります。もし、むし歯になって再び歯を削ることになれば、それだけ歯の神経に近くなり、痛みやしみるなどの症状が現れやすくなるのです。

反対に、歯を削る量が少ない場合、むし歯が再発を繰り返したとしても、歯を削る量が多い治療を選択した場合と比べて、健康な歯を長く保つことができます。ラミネートベニアは、0.3~0.5mmほどしか削らないので、歯の寿命を大きく縮める心配がほとんどありません。

ラミネートベニアのデメリット

ラミネートベニアは手軽に歯の見た目を整えられて、歯を削る量も少ない優秀な治療法ですが、次のようなデメリットもあります。

保険適用ではない

ラミネートベニアは自費診療のため、保険適用の治療と比べて費用が高額です。1本あたり5~15万ほどの費用がかかるため、数千円程度で受けることができる保険適用の治療と比べて費用の負担が大きくなります。同じく歯を白くするホワイトニングと比べても高額であることがほとんどです。

健康な歯を削る必要がある

ラミネートベニアは、歯を削る量が少ない治療法ですが、それでも天然歯を削ることに変わりはありません。むし歯でもない天然歯を削るのは、精神的な負担が大きいのではないでしょうか。

欠ける場合がある

セラミックシェルは丈夫な素材ではありますが、人の噛む力は非常に強いため、どうしても割れるリスクがあります。特に、歯ぎしり・食いしばりがあると割れるリスクが高いため、ナイトガードと呼ばれるマウスピースを装着して歯への負担を軽減することが必要です。

歯茎が委縮すると再治療が必要になる場合がある

加齢や歯周病によって歯茎が委縮すると、セラミックシェルが張り付いている部分の大きさに変化が生じ、見た目に違和感が出る恐れがあります。この場合は、再治療が必要です。

ラミネートベニアが向いている人とは?

ラミネートベニアは、すぐにでも歯の色や形を整えたい方、歯を削る量を最小限に抑えたい方、セラミックの詰め物・被せ物よりも料金が安い治療を受けたい方に向いています。ラミネートベニアを適用するのは、次のような状態です。

  • 変色した歯
  • 歯と歯の間にすき間がある
  • 小さい歯
  • 先端が欠けた歯
  • 位置がずれたり捻転したりしている歯
  • 形が悪い歯
  • 表面に凹凸がある歯

まとめ

ラミネートベニアは早ければその日のうちに歯の白さと形を整えることができる治療法です。セラミック治療のように歯を大きく削ることを避けたい方、金属アレルギーのある方などは、ラミネートベニアを検討してみてはいかがでしょうか。

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